2011年08月15日

厚生年金:10年度、2682億円の赤字に~円高・株安で

厚生労働省は10日、サラリーマンが加入する厚生年金の10年度決算を発表しました。サラリーマンなどが加入する厚生年金の昨年度・平成22年度の決算は、長引く円高や東日本大震災後の株安などの影響による積立金の運用の損失が響き、2年ぶりに赤字となりました。

厚生労働省がまとめた、昨年度・平成22年度の厚生年金の決算によりますと、歳入は、時価ベースで39兆8469億円となり、前の年度よりも6兆7000億円余り減少しました。これは、円高などの影響で、国内の株式や海外の債券による積立金の運用の損益がマイナスとなったことが影響しています。一方、歳出は、高齢化の進展で年金の給付総額が増加したことなどから、40兆1151億円となり、歳入との差し引きでは2682億円の赤字となりました。厚生年金の決算が赤字となるのは、平成20年度以来2年ぶりです。一方、自営業者などが加入する国民年金の決算は、積立金の運用の影響が比較的少なかったことから、歳入が歳出を2195億円上回って2年連続の黒字でした。厚生労働省は「年金を安定的に給付するため、積立金の着実な運用や、保険料の納付率を向上させる取り組みを進め、財政を安定させたい」と話しています。







同じカテゴリー(年金)の記事

Posted by coda at 07:54│Comments(0)年金
この記事へのトラックバック
今月10日に発表された公的年金の2010年度収支決算によると、厚生年金本体(年金特別会計:厚生年金勘定)の運用利回りは▲0.26%と2年ぶりにマイナスに転じた。 厚生年金基金の代行部分の...
公的年金決算からみる最低責任準備金の利回り(2010年度)【The企業年金BLOG】at 2011年08月15日 22:11
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。