2009年04月07日

労災認定基準の改正

このたび、厚生労働省から、労災認定基準の改正がされているようです。
職場での嫌がらせ、パワーハラスメント、セクシャルハラスメント等は、よく問題になるところですが、今回は、特に、職場での嫌がらせと心理的負担の部分で、評価基準の見直しが行われているようです。
詳しくは、こちらをご覧下さい。

私自身も、実は、過去に、パワーハラスメントを受けたことがあります。
職場で使っている机をある日突然、昼休み中に、無断で別の場所に移動されたというものです。
言葉で表現すると、「なんだそれだけか」などと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、本人にとっては、とても重大事です。
ここでは、あまり、詳細を述べるのは控えさせていただきますが、職場でパワーハラスメントを受けるということは、想像以上に精神的ダメージの大きいことです。

いじめに関しての意見は人によって異なるかもしれません。人によれば、「いじめは、いじめる側いじめられる側双方に問題がある」という意見の方もおられます。
確かに、それぞれ、個々の性格的な要素は無視できません。
しかし、それは根本的な問題とは言えないように思います。いじめが発生する要素として大きいのは、その環境における不満やストレスが、ある特定の個人に向かってしまうような組織の体質にこそあるように思われます。

言葉の暴力や実際の暴力というものもあるかもしれませんが、職場の嫌がらせというのは、実際のところは、かなり陰湿なものがあるように思われます。
数による暴力、力関係にものを言わせた暴力、それは、目に見えるものとは限りません。

今回の労災認定基準の改正は、職場での嫌がらせ―パワーハラスメントに悩む者にとっては、一筋の光のようなものかもしれません。


いずれにしても、職場でのいじめ・嫌がらせ・パワーハラスメントは、労使双方にとって全く良いことはありません。労働者にとって、深刻な問題であるのはもちろん、事業主にとっても、大きな損失であることは間違いありません。
プラスに向かうエネルギーが、マイナスの方向に向かって使われているのですから。

現実は、そう簡単ではありませんが、今回の労災認定基準の見直しが、少しでもパワーハラスメントを減らす役割を果たすことを期待してやみません。








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Posted by coda at 11:08│Comments(2)労働
この記事へのコメント
お久しぶりです。

それは大変な経験をされましたね。
パワハラ、セクハラは、個人的な感情が入ったりして判断基準が難しいですね。問題は相互の人間関係、信頼関係だと思うのですが、処理の仕方によっては、かえって関係を損なうようなところもあります。法律や基準があっても、何とも思わない上司はゴマンといるでしょうし。

でも、「そんなことやってたら会社はうまくいかないし、儲からないだけでなく、下手すれば大きく会社の信頼をそこねることになりますよ〜」とアドバイスするのも社労士の仕事になりますね。

codaさんには経験がある分、親身になって相談に応じられるし、経営者側にも説得力があるのではないでしょうか。
Posted by okuuda at 2009年04月08日 14:29
okuudaさん、コメントありがとうございます。

そうですね、確かにパワハラやセクハラは、個人的な部分が関わってくるので、難しいところがありますよね。

でも、実際には、大いに組織的な問題ですよね。

私も、まだまだ力不足ではありますが、会社からパワハラやセクハラが少なくなるような取り組みができれば・・・と思います。
Posted by codacoda at 2009年04月08日 16:45
 
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