後期高齢者医療2年で方針転換

coda

2009年06月07日 08:09

 医療費の膨張を抑えるため、2008年度に導入した後期高齢者医療制度の一部が、わずか2年で方針転換することになりました。現在、75歳以上に限定して医療保険から病院などに特別な診療報酬を支払っていますが、2010年度にも廃止する検討に入りました。

 制度が創設されたときの趣旨は、診察回数などに関係なく毎月一定額に抑える仕組みが柱でしたが、この2年間、医療機関の利用が増えなかったことが方針転換の大きな理由となりました。廃止しても患者本人の負担は大きく変わりません。一方で、医療費の抑制策の練り直しが必要になりそうです。

 今後、2010年4月の診療報酬改定を念頭に、中央社会保険医療協議会(中医協、厚労相の諮問機関)で夏にも廃止に向けた議論に着手されます。

後期高齢者医療制度は、スタート当初から、その混乱ぶりが、テレビなどでもよく取り上げられていました。医療制度は、国民生活の基本的な部分でもありますから、わかりやすい制度になってほしいものだと思います。



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